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PFOS/PFOAとは

コーティングフライパンについて調べていると、環境ホルモン PFOS/PFOA という言葉、有害、といった情報をよく見かけるのではないでしょうか。今回はこのPFOS/PFOAについて説明します。

コーティングを安定させるために使われていた

一般的なコーティングの構造

よくある既存の「こびりつかないコーティング」は、ハード下地コーティング、PTFE(四フッ化エチレン=テフロン(※))の2 層を形成しています。

  • テフロンはデュポン社さんの登録商標です。以下PTFEで統一します。

「PTFE」 そのものは、不活性で毒性のない物質ですが、この「PTFE」という物質を安定させる補助剤として、PFOS(パーフルオロオクタンスルフォン酸塩)/PFOA(パーフルオロオクタン酸)という物質を使用してきました。

つまり、PFOS/PFOAは、フライパンのコーティングを安定させるために使われている物質なのです。

しかし、PFOS/PFOAが使われたコーティングフライパンは、使用するに従い微量のPFOS/PFOA が分解して出てくることが明らかになりました。

PFOS/PFOA は何が良くないの?

PFOS/PFOAは、自然界には存在しない人工的な化合物質であり、環境中に分解されにくく、環境汚染の原因となっているのです。
また、生物や人体に蓄積されやすいことがわかっています。具体的に、活性酸素の生成・発がん作用があり、コレステロール代謝のかく乱などを引き起こすと考えられているのです。

実際に、熱処理後でも極微量原料が残ってしまうため、工場内で病人が続出。社会問題となりました。この問題は1996年頃アメリカで訴訟問題が起こり、アメリカやヨーロッパで広く知られるようになりました。

こうしたことから、アメリカやヨーロッパを中心に、2000 年の製造中止に端を発するPFOS/PFOA 使用規制が、今日まで続いています。

ドイツでは、いち早くPFOS/PFOAを含まない原料からPTEF製造をすることに成功し、規制の厳しい現在のヨーロッパは、PFOS/PFOAを含まないPTFE製品が主流となっています。PFOS/PFOAを含まないため、熱処理後にも有害物質は検出されていないのです。

PTFE を正しく理解・区別しよう

少し前、PTFEは一緒くたに「悪玉」とされる議論が話題となりました。

しかし、重要なポイントは「PFOS/PFOAを含むPTFE」と「PFOS/PFOAを含まないPTFE」を明確に区別することです。

「PFOS/PFOAを含むPTFE」は、先に説明した通り、PFOS/PFOAによる有害物質が懸念されます。
「PFOS/PFOAを含まないPTFE」について、確かにPTEFを360度以上に加熱すると有害な蒸気が発生すると言われており、その有害な蒸気を吸い込むとインフルエンザの様な症状が誘発されるとされています。360度は、空焚きで3分以上加熱した場合に達すると言われています。

しかし、そもそもフライパンの使用の適温は、180度です。
300度以上となると、コーティングフライパンの場合は劣化の原因ともなり、食材に至っては炭化する温度と言われています。そのため、コーティングフライパンは空焚きしないよう、場合によっては高温(バイオタンの場合は250度以上)にしないよう注意書きされているかと思います。注意書きを守って、正しく使用すれば、360度以上になることはありません。

まとめ

バイオタンはPFOS/PFOAを含まないコーティングです

日本でPFOS/PFOA は、まだ規制を調査・検討中の段階です。
しかし、近年はガストロラックス社のバイオタンをはじめとする PFOS/PFOA 不使用のコーティングフライパンが増えてきていますので、フライパンを比較・検討・ご購入の際は、ぜひチェックしてみてくださいね。